WCS2017 - さいはいサーファー
どうも、ゆとりです。
最近はWCSレートで遊んでいたので、その構築を紹介しようと思います。
僕がWCSをやり始めて一番最初に使ったものなので、構築自体が若干時代遅れ感はありますが、今更新しないと一生更新しない気がしたので、ね。
どことなく沖縄感が漂う構築名ですが、沖縄要素はありません。
構築ができるまで
鉢巻オニシズクモのパワーがすごい(らしい)!
アクアブレイクが強い(らしい)!
→(パワーがすごい)
このポケモン、すばやさが低いからトリックルームと組み合わせたほうが良さそうだな!よし、この性格の悪そうなキリンリキでいいか!
(性格が悪い)
パワーがすごい鉢巻オニシズクモをさいはいで二回動かしたらパワーパワーがすごいすごいじゃん!
(パワーパワーがすごいすごい)
※ここでさいはいについて調べる
二回とも同じ攻撃対象に技が飛んでいく=攻撃対象に守られたらやばい
つまり、パワーパワーがすごいすごいがまもるまもられてやばいやばい
しかもさいはいされたポケモンが怯んだら二回怯むし、Z技にさいはいは失敗する(なんだこれ)
うーん・・・
そもそもダブルバトルだし相手二匹に攻撃したほうがダメージ効率良いよなあ
なみのりでいいじゃん!C50もあるし眼鏡かければだいじょうぶ!これなら片方に守られても関係ないね!
(眼鏡をかけている)
でも特性すいほうの眼鏡なみのりとなると自分の隣のポケモンも大ダメージを受けてしまうだろうなあ・・・
「 テ レ パ シ ー 」
完成
個別解説
種族名 | もちもの | とくせい | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 |
ルカリオ | こだわりスカーフ | せいしんりょく | このゆびとまれ | いのちがけ | フェイント | ラスターカノン |
ヤレユータン | メンタルハーブ | テレパシー | トリックルーム | さいはい | ちょうはつ | エナジーボール |
オニシズクモ | こだわりメガネ | すいほう | なみのり | ねっとう | ねごと | ー |
ダダリン | ゴーストZ | はがねつかい | ゴーストダイブ | パワーウィップ | ヘビーボンバー | まもる |
とくせい:せいしんりょく
177(252)-*-90-135-91(4)-156(252)
いのちがけ/このゆびとまれ/フェイント/ラスターカノン
今作から登場したカプ系統のポケモンのHP種族値は一律70。なんとルカリオと完全に同値なのだ(他にもコータスやオニシズクモと1:1をとれる)!初手でまもられなければカプ・レヒレであろうと1:1をとることができるので、基本的にはいのちがけを選択したい。が、すごいはやさと、すごいパワーでヤレユータンを一撃で倒そうとしてくる相手(雨+水Zゴルダックとかコケコライチュウ)には仕方なくこのゆびとまれから入る。
基本的にはヤレユータンとセットで初手に選出し、トリルをスムーズに展開するためにいのちがけorこのゆびとまれで1ターンで退場してもらうのが仕事。このルカリオの強いところはいのちがけで1:1をとり、ヤレユータンが相手の攻撃を耐えてトリルを展開した場合に、残ポケモン数は3:3のトリックルーム残り4ターンという状況を容易に作り出せるところである。そう、この漢、1ターンに全てを掛けている。むしろ1ターン以上生存してはいけないのだ。猫騙しも意に介さぬ屈強な精神力を持った特攻隊長である。
フェイントは吠えるで良いかもしれない。
ヤレユータン@メンタルハーブ
とくせい:テレパシー
197(252)-*-132(252)-110-144(4)-58
アローラの森に生息する性格の悪そうなキリンリキ。というかこいつは悪そうとかじゃなくて悪いだろどう考えても。このパーティにおいては死にゆくルカリオの背中を幾度となく見送ったトリックルーマー。いのちがけが守られて、無傷のまま場に残ってしまったルカリオにトリル下でさいはいいのちがけを命じる性根の腐ったクズ野郎。
一発耐えてトリルを展開し、さいはいでインテリオニシズクモを二回行動させるのが仕事。
挑発はテッカグヤやカビゴンはもちろん、相手の守るやワイドガードを縛っておきたい時、相手のポリゴン2にトリルを返させない時に役立つ。
さいはい波乗りに対する圧倒的な切り返し、よびみずだくりゅうですごいことになるトリトドンへのせめてもの打点、および右手に所持している何の植物かわからない草でできた団扇要素として1Wにはエナジーボールを採用している。
配分に関しては等倍一致Z(主にカミツルギの草Zやガブリアスの地面Z)を耐える程度にBに割いている。Cに振らなくてもエナジーボールでトリトドンはオボンのみ込みでもだいたい確定二発。
オニシズクモ@こだわりメガネ
とくせい:すいほう
175(252)-*-113(4)-112(252)-152-57
なみのり/ねっとう/ねごと/-
備考:すばやさの個体値は20~21
主役のインテリ系節足動物。問題のさいはいなみのりがどれくらい強いかというと
204-121テッカグヤがダブルダメージのなみのり二回で確定。
一回だけでもその火力は凄まじく、晴れていようがコータスを8割ほど削り、雨が降っていればペリッパーを7割ほど削るという意味不明な火力。カプ・コケコやカミツルギは調整にもよるが、ダブルダメージのなみのりで一撃で倒せたりもする。
生半可な耐久では受けることができない凄まじいビッグウェーブが襲いかかる。カプ・レヒレやニョロトノは相手からこちらに対して明確な打点がないため、さいはいなみのり連打で余裕で押し勝ててしまう。
環境に多く存在するガブリアス/ウインディ/カプ・コケコ/カミツルギ/カプ・テテフあたりのポケモンはさいはいなみのりを耐えることができないのでスタンダードなパーティにはこのポケモンで波に乗っているだけで勝てる。
技構成についてだが、このルールにおいてはこちらがカプ・レヒレを採用していない以上、相手のドーブルやドレディアがキノコの胞子や眠り粉を意気揚々と打ってくる。なので寝言を採用しているのだが、ねごとでこだわる以上やっぱり水技しか出したくない。そう、催眠対策を寝言などという不安定な要素に頼っておきながら、水技しか出したくない、わがままなのだ。
「ならば水技しか採用しなければ良いのだ!」
ということで上記の三つのみとなっている。(誰が技を四つ採用しなければいけないと言ったのだ?当たり前を疑え!)
持ち物はトリル下で攻撃することを前提としているため、メガネ一択。珠やプレートなどでは倒しきれない相手が多くトリルターンを稼がれてしまう。
Sに関しては最遅ヤレユータン(60族)よりも1遅い57まで落とし、特に最遅にすることはしていない。通常状態で30族近辺の相手に上から動けたおかげで勝った試合があったような気もするしなかったような気もする。
あとこいつのビジュアルといい、なみのりのエフェクトといい、なんかSF映画感がすごい。水を操る侵略者感がすごい。
ダダリン@ゴーストZ
とくせい:はがねつかい
175(236)-201(252)-123(20)-*-110-40
ルカリオで処理できなかった相手のカプ・レヒレや、トリトドンやミロカロスを始めとする水タイプが面倒くさい、迅速に処理したいということで、アローラの海底から拾ってきた錨を採用。
オニシズクモと横に並べた際の補完がなかなか良好で、猫騙し無効、ゴーストZの一貫という点で非常に評価が高い。トリル下でオニシズクモよりも先に行動してくるギガイアスに強いのも素晴らしい。当然トリル最終ターンに先制ゴーストダイブ→後攻守る貫通攻撃という動きもできる。普通に強い。
もちろん幼い頃から海で育ち、専ら海での仕事を生業としているからなみのりに巻き込まれても全然大丈夫(3割以上削れるけど)。多分ダダリンの死因の半分くらいは味方のオニシズクモのなみのりだけど全然大丈夫(3割以上削れるけど)。むしろ錨なのになみのりで3割削れるってそれ錨としてどうなのよ・・・?
総括
この並びの良いところは・・・ずばり
タイプ相性を知らなくても勝てる
水技が効かない特性だけ覚えていれば基本的には大丈夫なので初心者や記憶力に自信がない方、更にはお年寄りにも優しい!まさにCEROレートA全年齢対象の構築と言えるでしょう。なみのりしてるだけで勝てる試合が多いです。
※このルールにおいて水技を無効にしてくるのはこの15匹です。(オニシズクモ自身が水技を無効にしてくるのか・・・。)
見かけるのはせいぜいトリトドンくらいです。
基本選出の上記4匹がその選出の8割以上を占めますが、一応僕が使用していた他の二匹も紹介しておきます。
とくせい:いかく
195(236)-170(196)-100-*-100-125(76)
このルールにおけるKP1位の伝説。7世代の時を経てようやく伝説としての頭角を現した遅咲きの伝説。こだわりハチマキ持ちではないが、最低限の耐久とすばやさを確保し、残りはAに割いている伝説。鉢巻ウインディの個体を流用した。
と思っていたら、ガブリアスにKP1位の座を奪われていた。あまりにも凋落するのが早すぎる。
特に場持ちの良さを求めていないため、特定のギミックに対してその展開を阻害したり、明らかな有利対面では強気に動かせるように物理型にしている。
テッカグヤやカミツルギに一応睨みを効かせているつもりだが、普通に出てくる。主にコータスドレディアや、カビゴンミミッキュのような並びに対して投げる。こいつがいないとねむりごなダーツに屈するぞ!
型としての完成度は決して高くないので選出は控えめ。
ギガイアス@岩Z
とくせい:すなおこし
191(244)-205(252)-150-*-102(12)-27
相手の襷を潰したり、キュウコンの壁展開に強く出られたり、こちらのエースが縛られやすいファイアローに強いギガイアス。こいつがいないとひこうZファイアローに100回ボコられてしまう。また、Zを使う頻度がそこまで高くないので、最遅コータスに対して天候がとれるようにくろいてっきゅうあたりを持たせるのも選択肢。とにかくこいつの持ち物がなくてもやっていけます感がすごいので、Zの必要性が薄いと感じるならばタイプ強化系を持たせるのが丸いか。ヘビーボンバーは守るでも良い。
トリトドン+ベトベトンみたいな並びにはオニシズクモを出しても遂行速度がどうしても遅くなってしまい押し負けることが多いので、ダダリン+ギガイアスという選出をしたほうが良い。
選出と立ち回り
基本選出
初手:+
後続:+
いのちがけor指+トリルをして裏のエースで暴れまわります。
初手:+
後続:@2
コータスドレディア以外にもプテラ入りにも選出場合があります。スカーフいのちがけ+神速でガブリアスをはじめとする様々なポケモンを簡単に縛れるので、特定の相手に対しては有利な状況を作りやすいです。ただ相手のスカーフガブリアスで終わります。
対トリトドン+特殊耐久高いやつ
初手:+
後続:+
オニシズクモの刺さりがあまり良くない時の選出です。ギガイアスもダダリンもZを持っているので、お互いに譲り合いの精神でいきましょう。
これだけ覚えておけば大丈夫だと思います。
ただ、最近の相手の立ち回りの傾向として警戒しておくべき並びや相手の行動をあげておきます。僕以外にも使ってる人が増えてきているようで、決め打ちされるケースも増えています。
①初手Z+ポリゴン2
こちらの初手トリックルームに合わせてトリルを選択し、トリル返し+通常攻撃+Z技でトリルを展開させることなくヤレユータンを倒しにきます。初手にポリゴン2がでてきた場合は一度様子見しても良いかもしれません。
自由枠に猫騙し持ちを採用することで改善される場合もあります。普通にドーブルとか、あとは・・・いかくガオガエンとかね。
普通に困るやつです。テレパシー読みをされています。
③特定のカビゴン入り
トリルに依存しないスタンダードなパーティにカビゴンが入っていると、どうしても厳しい場合が多いです。相手の取り巻きを倒すにはトリルが必要だけれど、トリルをしてしまうと相手のカビゴンが止まらなくなる・・・みたいなやつです。結局トリルをすることにはなると思うのですが、勝率は50%ないくらいだと思ってください。
さいはいなみのりで押し勝てる場合もありますし、のろいを積まれる前にギガイアスの岩Zを当てることができればなんとかなります。
最後に・・・
僕の場合シングルバトルでもそうなのですが、自分のやりたいことを相手に押し付けて勝つのが好きなので、同じ選出と同じ行動をしているだけで勝てるように組んでいるつもりです。また、立ち回りのうまさを必要としない、誰が使ってもある程度勝てるように構築を組むことを目標としています。
この並びは、前シーズン上位、QRレンタルチームダブル向け一位の
カプ・コケコ/カプ・テテフ/カミツルギ/ガブリアス/ウインディ/バルジーナ
という並び、およびそれと類似したスタンダードな並びにはほぼ負けません。
1700~1800帯だと、トリルが決まった2ターン目で降参されます。
また、最近はこだわり持ちが一部増えている一方で、トリルに対する明確な回答を用意しているパーティも見られます。ヤレユータンに猫騙しが飛んできやすくなっているのも、あまりよろしくありません。トリルターン中に詰め切ることを目標としているこのパーティに関して言えば、追い風の部分もあれば向かい風の部分もありますね。
さて、"沖縄"でGoogle画像検索をしたところ、このパーティのために撮影されたのであろう写真が4番目にでてきました。
ルカリオは、かの太平洋戦争末期に連合国軍と沖縄にて戦った神風特攻隊の生き残りだったのかもしれません。毎試合、初手にそのいのちをかけて消えてゆく彼の後ろ姿に弔意を表し、黙祷。
なんか無理やり沖縄っぽくできた。
それではまたどこかで。