さいはてオフ使用構築 - エレファントラティヤミ
エレファントカシマシっぽい(?)。
※ ガルーラの画像が無いためキリンリキで代用しています。
先日(11/20)開催された、さいはてオフで使用した構築です。へるぴんさん、るどるふさんの構築記事を見て感銘を受け、それをベースにシーズン12の頃からシーズン13に向けて組んでいた構築でもありますが、僕自身のオフが終わった事と構築を丸ごと貸していた友達(@poke105くん)のオフが終わったという事もあり、一度解体してブログに公開する事にしました。また、ここのところヤミラミ入りのパーティが少しづつ数を増やしてきている(?)ように感じたので対策する側に回ろうというのも理由のひとつです。
※シータ君、つりざおオフ優勝おめでとう!
パーティ全体の目標は簡単に言うとヤミラミに飛んでくるポケモンにラティオスを合わせてラティオスでサイクル崩壊させてヤミラミピクシーないしはヤミラミドンファンで詰めていくことです。詳しいことは個別解説のところでします。
ラティオス@眼鏡
183(220)-*-110(76)-178(92)-141(84)-135(36)
流星群/波乗り/サイコショック/トリック
選出率:5/8 (62.5%)
とりあえず、温故知新アスドランやバッドスタッフの認知度はある程度高いと踏んでいたので、ヤミラミピクシーラティアスの並びで型バレやパーティバレを防ぐために、Dの実数値を下げてでもラティアスではなくラティオスを採用することにした。ラティアスをラティオスにすることで種族値の関係上Dの実数値が9低くなってしまうが、メガゲンガーのシャドーボールや珠ボルトロスのめざ氷に対する確定数に変動がなかったため、使っていて然程問題は感じなかった。むしろラティアスと違いとりわけSに関しての誤解を生じさせやすい点(ラティオスは基本最速を考慮しがち)で、相手のプレイングを歪める事ができる。個人的にはこういう初見殺しの要素(?)が比較的強いパーティはその中身がバレない事がなによりも重要であると考えている。後述するヤミラミの不意打ちなどが当たり前のように読まれてしまってはお話にならない。ラティアスとの差別化や裏から受けだしてくる素のクチートに対する負担を大きくするためにも、もしかしたらDをもう少し削ってCに回してもいいかもしれない(一応Dは138まで落とせる)。
あと、今回僕が使用したラティオスはセブンイレブンで配信されていた親名7 SPOTの個体だったのですが、誰にもプレシャスボールを突っ込まれなくて一人でニコニコしてた。(使用した個体は29-*-31-31-31-31の妥協個体でしたが理想値を記載しています。)
157(252)-95(0)-138(244)-*-87(12)-70(0)
→157-105-193-*-137-40
鬼火/イカサマ/不意打ち/自己再生
選出率:8/8 (100%)
このパーティの物理受け。相手の変化技をけん制しながらサイクルを回して鬼火を撒いていく。ステロ展開に強く、催眠ゲンガーや毒ボルトロスといった状態異常を利用したポケモンや並びが増えていたのでかなり追い風が吹いていたポケモンだと思う。ただこのポケモンの扱いがパーティ内でも群を抜いて一番ピーキーだと感じた。例を挙げるとすれば、鬼火を安直に選択するのは負けにつながりやすいと試運転の段階で痛感していたので、とりわけ初手で目の前に鬼火をいれたい物理アタッカーと対面しても初手はイカサマを打つことを徹底していた点などが挙げられる。実際、オフでの対戦においても物理アタッカーが居座ることはなく、裏からでてくるのはヒードランやウルガモス、空元気を持ったボーマンダなどであり鬼火を選択していたらどうなっていたか分からない試合も多かった。ただ鬼火に対する警戒の度合いが高くても、不意打ちはほとんど読まれないため積極的に選択していくことができた。
わかりやすいところで言えばガルーラ初手対面ではメガ進化しない(肝っ玉猫からの引きが多いので)、ランドロス対面ではメガ進化する(2サイクル目でステロを撒かせないため。基本的にメガ進化前ではサイクルに参加できない耐久なので早いうちにメガ進化はしたい。)、パルシェン対面ではイカサマから入る(イカサマ不意打ちで処理できる)、ゲンガーに対する不意打ちのダメージ、など使っていく過程で理解するような行動パターンがいくつもあるため使い慣れるまでにすこし時間のかかるポケモンでもあるように感じた。特にメガ進化したあとは、上から殴られることが多くなるので、鬼火状態の相手に前にしても交代を読んで鬼火を打つようなプレイングも必要になってくる。重いクチート入りのパーティにメガ進化したヤミラミとクチートの対面を作られるとそれだけで一気に戦況が厳しくなるので注意して動かしたい。
ヤミラミというポケモンの選出率が100%となっているが、これは多少ヤミラミが不利をとるポケモンが相手のパーティにいても"こいつは絶対仕事をする。"という自信があったため強気に選出していた。たとえば、(ガルーラ/サーナイト/ガブリアス/ゲンガー/ボルトロス/ウルガモスorローブシン)という相手に対してヤミラミを出さないというのは個人的にはあり得ない選出だと思う。ヤミラミが不利をとる相手が2匹以上相手のパーティにいるということは、相手からすればそれらのポケモンでヤミラミは牽制できていると判断し、ヤミラミの選出を切ってガルガブゲンガーを通すという選出も十分ありえるのである。つまりヤミラミを使う側の、相手に有利なポケモンを選出する(=ヤミラミを選出しない)という選択が、本来ヤミラミを出せば勝てるはずのガルガブゲンガーを通されるという事態になる可能性が一定確率で存在しているという事である。一応このパーティは相手のフェアリー枠に比較的強いガルーラをメガ進化の二枠目として採用しているがメガ進化はヤミラミしかいないというくらいの気持ちで戦っていった方が選出に後悔する事が少なかった。多少強引にでもヤミラミを選出して、ヤミラミが隙を見せるポケモンを取り巻きでなんとかしていく(サーナイトはHDアローで見る、マリルリニンフクチートはドンファン対面を作るなど)方が選出を歪めるよりもずっと勝率が良かった。調整は先の二人のものと同じ。これで不自由なかった。
ピクシー@綺麗な抜け殻
199(228)-*-93(0)-115(0)-154(236)-86(44)
選出率:5/8 (62.5%)
スイクンを始めとする特殊相手に後出ししながら味方の状態異常を回復しながらサイクルを回したかったため受けだしが安定する穏やかを採用した。いくらマジックミラーを採用しているとはいえ、放電や熱湯でラティオスヤミラミが状態異常になる事はあったので、アロマセラピーは非常に強力な技だと感じた。場合によってはウルガモスの前でも瞑想を積んで押し切っていけるのが強い。"綺麗な抜け殻が役に立ったシーンがなかった"とへるぴんさんのブログに書かれていたので直前までゴツメと迷っていたが、結果から言えばオフで滅びゲンガーと対峙して役に立ったので僕は抜け殻信者になった。また絶対零度スイクン以外のスイクンや威張る以外のボルトロスには基本的に勝てるのが偉い。勿論決勝Tでは零度でお亡くなりになった。S13では零度を持ったスイクンがいないためかなり動きやすくなるのではないかと思う。調整はるどるふさんのバッドスタッフのものと同じ。これまた綺麗な調整で非常に動かしやすかった。
ドンファン@達人の帯
165(0)-189(252)-141(4)-*-80(0)-102(252)
選出率:6/8 (75%)
今回の地雷枠。ガブリアスにはない物理耐久と先制技と妖精達を殺すゴミ箱を投げる能力を持つ頑丈ポケモン。ヤミラミのおかげでステロ展開をけん制できるため、頑丈が残りやすく単体性能が非常に高い状態で場に出ることができる。ダストシュートという技に対する警戒が薄く、帯を持つ事でマリルリやニンフィアが確定で倒れていくので、こちらにかなり通りの良いフェアリータイプのポケモンを初手に投げてくる相手には頑丈を残したまま 3 vs 2 でゲームをスタートでき、フェアリータイプさえ処理してしまえばラティの一貫が取れていることが多いのでかなり有利に試合を展開することができる。氷の礫はボーマンダやガブリアスやランドロスへの打点、その他クチートとの不意打ちの択ゲーにも使える。また穏やかピクシーを採用する場合はガブリアスと撃ちあえないので、この枠はガブリアスよりも礫のあるドンファンの方が良いと考えている。ウルガモスやリザードンへのストッパーとしての性能、サンダーやボルトロス、ギャラドス、ファイアローへの打点を確保したいためストーンエッジ。帯地震はH252盾ガルドを一発で持っていくレベルの火力。こいつが本当に強かった。配分についてはA252振りを前提とし、Sに割かない70~80族(ゴツメキッスとか)近辺のポケモンを抜いてる可能性がワンチャンある252振りが一番強いと思う。
パーティ全体としてクチート入りに対する回答がかなり曖昧だったのでラティオスヤミラミで相手を雑に削ってドンファンで無理矢理択を通すことでなんとかしていた。例えばクチートとギャラドス、クチートとランドロスのような威嚇サイクルに対しても、無理矢理ではあるが交代読みをし続けて不意打ちのタイミングで礫を打つエスパープレイングができれば勝つことができる。実際オフではHPが7残ったドンファンでクチートに礫、ランドロスに地震とタイプ相性をご存じない選択を通し続けてギリギリ勝ちを拾えた対戦もあった。この枠に入りやすい襷ガブリアスでないデメリットとしては剣の舞によるクレセリアの強引な突破ができないところ。ただクレセリアはピクシーや後述するHDアローのカモなので地面枠で強引に突破する必要はないかなというふうに考えていた。ただ、クレセドランの並びを単体で崩しにいけるガブリアスの方が良い場合もある。あとは頑丈という特性に頼っているため、かたやぶりのメガギャラドスや剣舞したドリュウズに頑丈を無視されて突破される可能性があること。ただ個体数や対面するシチュエーションを考えるとそこまで気にしなくていい相手だと思う。
ファイアロー@残飯
176(180)-102(4)-95(28)-*-132(244)-153(52)
挑発/鬼火/ブレイブバード/羽休め
選出率:0/8 (0%)
上記の並びだと足の速いヘラクロスと叩きを持ったバシャーモに全員倒されかねないので選出誘導、けん制の意味も込めて採用。残飯の回復込みで火傷状態のA200キノガッサの封じ+マッハパンチ確定耐え。HPは残飯回復効率が最も良い16nの数値、素早さについては意地ガルーラ抜き、残りD。ステロ4倍のくせにHPが偶数だが、基本的にヤミラミと組ませるのでステロ展開は考慮しなくていいので気にならなかった。調整は本家のものと比較して若干物理方面のテコ入れを加えたもの。
サーナイトやニンフィアといった特殊相手に繰り出していくコマとして採用したが、一番遭遇することの多かった妖精枠のクチートに後投げできない雑魚ポケモンなのでイマイチ選出する気が起きなかった。クチートに対する明確な打点である炎技を自然に採用できるヒードランの方が良いのかもしれないがここは要検討。叩き落とすを持ったバシャーモは現状個体数こそ少ないが、温故知新の並びはこのバシャーモに崩されてしまうことが多いので、今後こういった並びに対する対策が進めば使用者側も考えて動かなければいけないと思う。ブルンゲル入りのクチート軸なんかも注目されている事を考えると叩きバシャーモは増えてもおかしくないような気がするので、アスドラン+ヤミラミみたいな並びを使う人は、叩きを搭載したバシャーモの数に警戒しておいたほうがいいだろう。どのみち選出回数0の雑魚ポケモン。
ガルーラ@ガルーラナイト
181(4)-147(252)-100-*-100-156(252)
捨て身タックル/グロウパンチ/岩雪崩/不意打ち
選出率:0/8 (0%)
"サーナイト入りの相手に対しては初手グロウパンチをすればなんとかなる"とある人のブログに書いてあったので前日にオフ前日に育成して採用。なんとその時人生で初めて陽気ASガルーラを育成した。ここまでで重たいエンテイやリザードン、サーナイトあたりに強く、岩雪崩の怯みが絡むがクレセドランの並びを一匹で見れるかもしれないポケモンということで採用。先のヤミラミの解説の部分でヤミラミをごり押ししたが、ヤミラミの刺さりにくいクチート入りや、ヤミラミを選出すると立ち回りが窮屈になるクレセドランに対してはガルーラ+ドンファン+ラティオスみたいな選出をした方が勝てる確率はずっと高いんだと思う。
でもこいつも選出回数0の雑魚ポケモン。
基本選出は
対ガブバシャーモ入りのガルゲン。基本どんな相手にもこの選出で勝てる。
対ボルトスイクン入りのガルゲン。クレセリアがいる時はドンファンを出したくない。
ドンファンだしたいけどスイクンがでてきそうな時の選出。実際はピクシーが腐る事が多いのでこれは弱い選出。
α.ヤミラミ+ファイアローという選出をしたい時。この二匹ではドランに薄くなりやすく、三匹目にドンファンを採用するとクレセドランの並びがきつくなるのでラティオスでクレセにトリックするかドランを削りきるしかない。こういう時は無理にヤミラミを出さずにガルーラ+2という選出をした方が楽に勝てるのかもしれない。
・参考元
※無断リンクのため、問題があれば一報いただけると幸いです。
はい・・・以上です。うまいことラティオスとドンファンというポケモンで目を引いて、既存の並びの匂いを誤魔化そうという姑息な発想のパーティです。結果としては予選7-0で一位抜け。零度スイクンを始めとする一撃技を持ったポケモンと予選で一度もマッチングしなかったのは非常に運が良かったと思います。また、あからさまな運勝ちというのは恐らくなかったのですが、全体を通して悪くもなかったのでビギナーズラックというやつです。
今回初めてこのヤミラミ入りのパーティを使用して感じた事は、このパーティは中身がばれていたり、ミラーが発生するようではあまり気持ち良く機能しないという事です。予選では全く同じ型のメガヤミラミとミラーしてどう崩していくか非常に悩んだので、これから使う人はそういった部分に明確な回答を用意していくと良いと思います。
またヤミラミ入りのパーティの組み方(?)については
現状これが最も完成度が高いように思うので、この手の構築を組む際はそれぞれの役割を正しく認識して環境に合わせて修正を加えていくと良いと思います。またセルカークさんの記事は"既存のテンプレパーティに対してどういった選出をしていくか。"についての言及があるので、僕自身かなり参考にさせていただきました。
そういえば、僕以外に予選全勝の人はいたんでしょうか?オフ初参加という事で僕自身非常に緊張しており、他ブロックの方とコミュニケーションがほとんどとれなかったので今となっては知る由もありません・・・。あと咳が止まらなくて、"予選抜けの人の一言コメント"みたいなコーナーの時に、マイクを渡されてから咳をしないようにするのが一番大変でした。(同じブロックで相席していた人達にはずっと咳しててすみませんでした、とこの場を借りて謝罪します。)
その後の、決勝Tは一回戦で零度スイクンに完敗。ただその方が優勝されたみたいなので、氷漬けになった僕のポケモン達も少しは報われたかな・・・。
比較的種族値の低めなポケモンで構成されたパーティでしたが、それを感じさせないほどのポテンシャルを持っており、高火力相手にも押し負けることなく先にサイクルを崩しにいける並びでした。交代読みの絡むサイクル戦が大好きな僕としては一戦一戦が非常に楽しく、なによりガルーラに屈しないという点で好感触でした。
最後にはなりますが、対戦してくださった人や声をかけてくれた人、さいはてオフ運営陣の方々、ありがとうございました。